はじめに

早稲田大学商学部の数学の問題は、文系数学の中でもトップクラスの難しさです。しかしながら、全ての問題が超難問だというわけではなく、中には標準レベルの問題も含まれています。
この記事では、いかにミスなく他に比べて簡単な問題で点数を取るか、逆に他大学、他学部ではあまり見られない変わった問題はどのように解けばいいのか、どうすれば点数につながるのか、等について解説します。
また、難問と言われる早稲田大学商学部の数学の問題に打ち勝つための対策法のみならず、当日問題にどのように向き合えばいいのかも、時間配分を含めて伝授します。ぜひ、ご一読ください。

問題の解き方

早稲田大学商学部の数学の試験時間は、90分です。大問数は3題で、1題目が小問集合4問、大問2・3が小問(2)~(3)くらいまでとなっています。大問2と3は、それぞれ独立しています。ちなみに、1題目はマーク式設問、大問2・3は記述式設問です。
時間配分は第1問25分、第2問25分、第3問25分、見直し15分と設定すると良いでしょう。試験時間に対して、大問数が少なく、1問1問じっくり解いていくことが可能ですが、1つの問題に集中しすぎてしまい、知らず知らずのうちに時間が経っていたということもありえます。問題を見て、取り組みやすいものから先にこなしていくのが得策です。
早稲田大学商学部の数学の問題には、ほとんどの受験生が解けないような難問も含まれています。例えば、大問2でつまずいたら、思い切って大問3から解くというのもありです。時には、飛ばす勇気や判断力が、明暗を分けるカギとなります。
試験当日、うまく時間が使えるように、過去問を解く際から、必ず時間制限を設けるようにしましょう。集中して問題にあたれるだけでなく、順序を考えて解く練習にもなります。

おさえておきたい3つのポイント

基礎的な問題・頻出問題をミスなく解く

早稲田大学商学部の数学のテストは、非常に難易度が高いです。よって、センター・共通テストレベルの基礎的な問題を、ミスなく解けるのはもちろんのこと、それを超えた早慶や国公立の2次試験でよく見かける頻出問題を、確実に解けるようにしておくことが最大のポイントです。

考える力を養う

早稲田大学商学部では、今まで全く見たことのないような問題や、自らの力で法則性を見出す必要があるような問題が、毎年出題されます。何の準備もなくそういった問題に対応し、得点に結びつけるのは非常に困難です。よって、参考書や過去問演習を通じて、真の思考力を会得することが大切です。

易しい問題から確実に解いていく

早稲田大学商学部の数学のレベルは非常に高いので、決して満点を取る必要はありません。これまでの平均点を見ると、簡単な年を除けば、半分近く正解できていればまずまずだと言えるでしょう。すなわち、全ての問題に全力であたるのではなく、点数を取れる問題にこだわり、それらの問題に関してミスなく確実に取ることが最重要事項となります。例えば難問であれば、大問の(1)だけでも先に解いておくことが大切です。先にも述べましたが、どう頑張っても太刀打ちできないというレベルの問題は、覚悟を持って後回しにするという決断を下すことも、早稲田大学商学部の数学を解く上では必要です。

勉強方法

上記のポイントを踏まえて、どのように勉強を進めれば良いかご紹介します。

問題集を解いて基礎力を養う

まず、数学の基礎力を身に着けるため、標準問題がたくさん掲載されている問題集を解きます。数学でいう基礎は、基本的な定理や公式の理解と深い結びつきがあります。すなわち、基礎がしっかり身についていると、今まで見たことのないような初見の問題でも、どのように解いていけばよいか頭に浮かぶようになります。特に早稲田大学商学部の数学では、そのような初見の問題が例年出題される傾向にあるため、数学の基礎がしっかり備わっていないと、満足いく得点を得ることは難しくなります。もちろん、基礎力がなければ、標準問題すら正解することは困難です。よって、何より基礎力を養うことを優先させましょう。
最初から難しい問題にチャレンジしても、思うように解けず、挫折感を味わうだけです。数学は、基礎を習得するのにとても時間がかかりますが、投げ出さず、じっくり勉強を重ねていけば、必ずいつしか力がついていることに気付くときが来るはずです。

苦手克服ファイルを作る

問題集に取り組む中で間違った問題は、ルーズリーフに書き写しましょう。自分のミス、模範解答の違いが後で見てわかるように、色ペンを有効に使うことをおすすめします。解答に解説があれば、自分の考え方と違う部分を書き込んでおくとより効果的です。単元ごとわけてファイリングできるように、ルーズリーフが便利です。
この時、根本的な考え方が間違っていた問題のみならず、ケアレスミスによって間違ってしまった問題も同じように書き写しておくことが大切です。ケアレスミスの原因は、全て集中力の欠如にあるとは言い切れません。必ず、傾向があります。それを把握するためにも、苦手克服ファイルは有効です。
完全に理解できた、あるいはケアレスミスをすることがなくなった問題に関しては、ファイルから外していくか、丸印をつけるなどしておくと良いでしょう。そうすることで、達成感を感じることができます。

過去問に挑戦する

基本的な参考書で基礎力がある程度身に付いたら、過去問へと移りましょう。早稲田大学商学部の数学は、思考力、特にパズル的思考力が要求される傾向にあります。これは、他大学、他学部ではあまり見られないことなので、過去問で十分に練習を積んでおくことをおすすめします。また、他に類を見ない初見の問題も多いので、初めて見る問題に対して臆することなく取り組めるよう、普段から十分演習を積むことも大切です。
大問2・3はかなり難しいですが、自分の論理や書き方次第では、部分点がもらえます。きちんとした記述の仕方、細かい部分点の取り方については、学校の先生や塾の先生に聞いておくと良いでしょう。また、それらを参考に書いた自分の答案は、必ず他の人に見てもらえるようにしましょう。実際に答案を採点するのは、自分ではなく大学側ですから、他の人に客観的に解答を分析してもらい、助言してもらうことはとても大切です。
過去問に挑戦するときは、先述したように、時間をはかり、配分を考えながら、取捨選択を心がけて下さい。どうしても歯が立たない問題は後回しにして、少しでも可能性がある問題に積極的にチャレンジする姿勢が大切です。

まとめ

今回は、早稲田大学商学部数学の入試問題対策についてご説明しました。早稲田大学商学部の数学の問題は、非常に難しいですが、だからこそ基礎が重要になります。まずは、問題集を解いて、基礎力を身に着けます。そのうえで過去問に挑戦し、総合的な思考力、論理的に説明する力を養いましょう。過去問に挑戦する際には、確実に点数が取れるところで取りこぼさないこと、どうしてもわからない問題は後回しにすることに留意してください。