早稲田大学文学部の世界史の問題は、レベル的には標準であるものの、試験時間の割に問題数が多いのが特徴です。テンポよく解いていけるよう、予め対策を練っておくことで試験当日その対策方法とは、どういったものでしょうか。勉強法や当日の問題の解き方など詳しくご説明します。ぜひ、参考になさってください。

世界史入試で得点を増やす対策

対策その1:教科書を隅々まで覚えて、記憶漏れを減らす

早稲田大学文学部の世界史入試では、出題される問題のほとんどが教科書レベルの問題なため、教科書中心の学習をおすすめします。その際は、メインとなる本文や、太字で書かれた重要用語だけでなく、注釈や細かな説明まで見落とすことなく覚えるよう努めてください。早稲田大学文学部の世界史の難易度はそう高くないので、どれだけ知識が頭に入っているかが問われます。教科書の最初から最後まで頭に叩き込んでください。特に早稲田大学文学部の世界史では、先史時代の出題頻度が高いです。よって、こういった領域をカバーするためにも、教科書の最初から丁寧に学習することが求められます。

対策その2:地図問題対策で資料集を活用しよう

1つ1つの資料、どれが何の資料かはもちろん、その資料は誰がいつ関わったものかに至るまで、しっかり整理して覚えておきましょう。例えば資料を絡めた問題として出題されやすいのが、地理的な知識を問う、地図を使った問題です。その中でも特に、中国史や朝鮮史は、領土が時代によってコロコロ入れ替わるので、狙われやすいです。正確に理解しているかどうかが試されます。

演習で問題に慣れておく

1つの用語に対して、様々な試験で、全く同じではないにしろ、似たような形で問題が出題されるケースがあります。とにかく問題を繰り返し、それらの形式に慣れることが大切です。選択式問題の対策としては、センター試験の過去問が有効です。選択式問題の多くは、正誤問題です。早稲田大学文学部の過去問や、似た形式で出題されているセンター試験の問題を利用し、ひたすら演習を重ねましょう。ちなみに、センター試験の過去問は、年代整序の練習にも使えます。

論述問題においては、ポイントを入れながら短くまとめることが求められます。これはある意味、長文を書くより難しいと言えるかもしれません。しっかり練習をしておく必要があるでしょう。
基本的には、他の問題同様、標準レベルの内容になるので、教科書や用語集を頭に入れることから始めてください。ある程度頭に入ったら、用語集などの説明文を参考に、重要語句や出来事を短文でまとめてみます。さらに、参考書を使っての演習へと進みましょう。基本的な参考書を終えたら、過去問に挑戦します。
この論述問題が、早稲田大学文学部世界史の問題のポイントの1つであることは間違いありません。十分準備をして、本番に臨みましょう。

問題の種類別対策方法

年代整序問題

毎年出題されている年代整序問題の対策として、教科書や年表を繰り返し読み、歴史の流れを頭に入れておく必要があります。選択肢を見ればなんとか答えられるというレベルではなく、空欄補充対策も兼ねて、単語の知識を歴史の流れと結び付けて完璧に理解しておきましょう。世界史が苦手な人は、まず穴埋め形式の問題集で流れをつかむことをおすすめします。より正確に出来事の順番をおさえるために、特に最重要事項については、年号を覚えておくと良いでしょう。出来事の内容がイメージできる語呂合わせを自分で考えてもいいですし、語呂合わせの本を活用してもいいですね。ただし、ただ年号を覚えるだけでなく、なぜその出来事がおこったのか、その結果どうなったのか、などについておさえることを忘れないでください。

用語問題

基本的には、教科書レベルの問題が出題されます。しかしながら、マニアックな問題も出題されることがあるので、教科書に出てくる単語暗記を完璧にした上で、まだ余力があれば、一問一答や用語集を使って単語の知識を固めることをおすすめします。単語を覚える際には、漢字を間違って覚えてしまわないよう十分注意してください。記述式の難しい問題に正解できれば、他の受験生より一歩リードすることが可能です。

文化史問題

美術史などの文化史も頻出です。絵画や写真などについて、ただ作品と作者を暗記するのみならず、当然教科書や資料集などに載っているビジュアルを覚えることは、必須です。パッと見ただけで、誰のものかわかるようにしておきましょう。また、それらに関係する事柄まで正確に頭に入れて、試験に備えてください。そのためには、文化史と通史を切り離して覚えるのではなく、両者の結びつきを確認しながら教科書をベースに覚えていくことをおすすめします。
しかしながら文化史の問題は、早稲田大学文学部で例年出題されているにも関わらず、実際には文化史の勉強にそこまで時間を割けないという現役生の声もよく聞かれます。頻出であるものの、その問題レベルは決して難しいものではありません。早めに準備して、ここで点数を落とさないようにしましょう。とにかく、教科書の太字や重要事項を塗りつぶし、シートで隠しながら、繰り返し繰り返し覚えているか確認する作業を行ってください。コツコツ繰り返すしか方法はありません。そうするうち、例えば、全部同じに見えていた仏像の写真の特徴が、見えてくるようになります。

試験当日の解答戦略を忘れずに!

時間配分を決めてスピーディーに解答する

問題は大問7〜9題からなり、試験時間は60分です。それぞれの大問は、5〜7問の小問を含んでいます。よって、できる限り立ち止まることなく、大問1つ7分ほどのペースでこなしていくことが求められます。
効率よく解いていくには、その中でも、比較的時間をかけて解く問題、かけない問題の区別をすると良いでしょう。マーク式、記述式、論述式の中で時間がかかるのは、短いとはいえやはり論述式です。問題を解く前に必ず、論述問題が含まれているか否か確認してください。また、正誤問題も時間を要します。それらに時間がかかる分、空欄補充などはスピーディーに解くように努めましょう。

【解答時の注意】問題文をしっかり読む癖をつけてミスを減らす

問題を解く際の注意点を挙げておきます。マーク式で出題される正誤問題に関しては、選択肢を1つ1つ丁寧に読み込んで、「この部分が間違っているからこの選択肢は違う」と確信をもって正解を選ぶようにしましょう。パターンとしては、「誤っているものはどれか」以外に、「正しいものはどれか」というものもあります。問題文の指示を読み間違うことによるミスを防げるよう、思い込みで解釈するのではなく、問題文をしっかり読む癖をつけてください。
さらに、記述式の問題については、書き間違いがないかどうか確かめることを忘れないようにしましょう。特に、中国史・朝鮮史における漢字表記は、要注意です。細心の注意を払ってください。

まとめ

早稲田大学文学部の世界史の問題は、難易度はそれほど高くないものの、教科書レベルの知識を細かいところまで正確に覚えていることを要求されます。歴史上の出来事について、「いつ、誰が、何をした」を把握しておくことはもちろんのこと、「なぜその出来事がおきたのか」「それがどのような結果をもたらしたのか」に至るまで、きちんと理解しておきましょう。
中国史や朝鮮史などは、領土が時代によって入れ替わるため、混乱しやすく逆によく出題されやすい傾向にあります。このように地図を使った問題や、文化史などのビジュアルをあわせて覚えておく必要がある問題対策には、資料集が有効です。
教科書、資料集で基礎固めを行ったら、もちろん演習で問題に慣れることも大切です。この記事を参考に、対策を練り、合格を勝ち取ってください。