早稲田大学文学部の国語は文章量が多く、高度な語彙力や文章読解力が求められ、難易度が高い試験といえます。
合格するためには自分自身の得手不得手も把握した上で、本当に必要なことを見直し、基礎固めを早めに行い、効率のよい対策を練りましょう。

早稲田大学文学部の国語・現代文の対策

試験対策
現代文の読解で一番必要なことは、筆者が何を言いたいのか、主張を見つけることです。
シンプルで且つ当たり前のことですが、これが難しい言葉や繰り返される文章などにより分かりにくくなり、何を言いたいのかを掴むことができません。
限られた時間で、主張をいち早く読み取るために必要なことは2つあります。
まずは一つ目。何度も繰り返し出てくるキーワードを見つけ出すことです。
似たような言葉は主張したいキーワードとなりますので、それをまとめて要約をします。
そして2つ目に文章の構成を捉えることです。
文章の基本は序論+本論+結論の構成で成り立っております。
概ね序論では筆者の主張が、本論では序論に対する具体例を記載しており、結論ではその具体例などに対して筆者の主張を強調したり、まとめたりしています。
この2つのポイントを土台として固めていくには、やはり語彙力が必須です。
日常生活を送っていく上であまり意識されていないことですが、普段何気なく使用している日本語において、同じ意味でも違う表現ができる言葉など沢山あります。
それが前述した要約力にもつながってきます。これは基礎中の基礎ですが、早稲田大学文学部の国語となると、論説文で登場する独特な語彙を使用した問題文が沢山出てきます。
そのため、普段からいろいろなジャンルの書籍を文字として捉え、意味を理解した上で読み解く癖をつけておくとよいでしょう。
また、当たり前のようですが、筆者の主張についての問いに回答していくので、客観的に読み解くことが必要です。
意外と「自分はそうは思わないな」と私的な意見が全面に押し出してしまうと、筆者の主張を見つけることが難しくなってしまいます。
逆に、小説になると登場人物の心情の変化などが主題になることがあるため、感情移入してしまうこともあると思います。
その際に解きやすいという感覚になることもあると思いますが、客観的に登場人物の心情の変化を追っていくことができるようにしていきましょう。
もちろん人間ですので、好き嫌いや得手不得手はあると思いますが、そこに記載されている事実が回答の根拠となるということを忘れないようにしましょう。

早稲田大学文学部の国語・古文の対策

古文も現代文と同様に語彙力がなければ読み解くのは難しいでしょう。
また、社会的背景や文化などある程度触れる機会が多いため、語彙の意味など「なんとなく」で分かることもあるかと思います。
ただ、古文については「なんとなく」では分からない語彙が沢山あります。
そのため、まず古文常識を学ぶことを優先すると良いかと思います。
歴史や文化の学習にもなりますし、文学史の学習にも繋がります。
文章を深く理解するのにとても必要です。
それを踏まえた上で、単語や文法に入ると、とっつきやすくなると思います。
ただの言葉やルールとして覚えるよりも、そういった世界観の中のもの、と視点を変えることで覚えやすくなります。
古文単語は可能であれば例文と合わせて覚えると良いでしょう。
単語集を1.2周終えたら文法です。
助動詞を制する者は古文を制すると言っても過言ではないくらい、助動詞の活用が重要となってきます。
もちろん動詞や形容詞の活用も大切ですが、意味や活用、接続を使いこなせるようになるのが必要です。
ただ、いくら古典常識などの世界観を学んだとしても、なじみのないことを覚えていくのは大変なので、語呂合わせや歌など、リズムで身体に覚えさせるのも方法のひとつです。
古文読解については、いかに沢山演習をこなしてきたかがカギを握ります。
最初は量よりも質を重視し、時間がかかってもいいので、一文一文しっかり読み解くように意識しましょう。
慣れてくればある程度のスピードも身に付き、読み解く力もついてきます。
ここまでの単語から演習までの積み重ねが基礎です。
早稲田大学文学部の古文といえども、この基礎がなければ解けませんし、むしろその基礎をいかに応用できるかが重要です。
難しい問題を繰り返すよりも、丁寧に読み解き確実に解けるように意識すれば、古文の点数は押さえやすいと言えます。

早稲田大学文学部の国語・漢文の対策

漢文も古文同様に背景的知識が必要です。
早稲田大学文学部の漢文は例年4題しか出題されませんが、主旨や要旨をしっかり把握しているかどうかの問いがありますので、丁寧に読み解く力が求められます。
白文や書き下し文についての問いもあるため、可能であれば単語や句形をアウトプットさせるためにもノートに書いて練習する必要があります。
自作ノートを作成してもいいですし、漢文演習の参考書は、アウトプットできるように構成されているものも多いので、それを活用するのも良いかと思います。
漢文は古文よりも「なんとなく」が通用しません。
なぜ間違えたのか、なぜその解答になるのかなど、徹底的に潰しておくことが合格の近道になります。
そして、演習を沢山こなすことです。
一文一文丁寧に読み解く癖をつけていけば、自ずとスピードは上がってきます。
急がば回れです。
時間との勝負なので焦りも出てくると思いますが、早い時期からしっかりと取り組むようにしましょう。
国語の対策

参考書

こちらに挙げているのはあくまで一例です。
自分に合った参考書を探してみてください。
新しいものに手を出してしまいがちですが、これと決めたのであれば、何度も何度も繰り返し行うことで、基礎は身についてきます。 
まずは何度も繰り返して自分の参考書を作ってください。

【現代文・語彙力対策】

・ことばはちからダ!現代文キーワード(河合出版)
・現代文キーワード読解(Z会出版)
・入試漢字マスター1800+(河合出版)

【現代文・読解演習】

・現代文と格闘する (河合出版)
・入試現代文へのアクセス 基本編・発展編・完成編(河合出版)
・田村のやさしく語る現代文(日本入試センター)
・船口のゼロから読み解く最強の現代文 (学研プラス)
・早稲田の国語(教学社)

【古文・語彙力文法対策】

・読み解き古文単語(Z会出版)
・読んで見て覚える古文単語315(桐原書店)
・富井古典文法はじめからていねいに(ナガセ)
・ステップアップノート30古典文法基礎ドリル(河合出版)
・マドンナ古文常識217 パワーアップ版(学研プラス)

【古文・読解演習】

・古文上達基礎編(Z会)
・中堅私大古文演習(河合出版)
・難関私大古文演習(河合出版)
・SPEED攻略 10日間 国語 文学史(Z会)
・早稲田の国語(教学社)

【漢文・語彙力文法対策】

・漢文ゴロゴ(河合出版)
・ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習(河合出版)
・『でるもん 漢文句形・単語』(中経出版)

【漢文・読解演習】

・漢文道場 入門から実戦まで(Z会)
・漢文早覚え速答法 共通テスト対応版(学研プラス)
・早稲田の国語(教学社)
・基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 改訂版(旺文社)
・漢文(河合出版)