早稲田大学人間科学部「英語」の傾向をつかむ!

早稲田大学人間科学部の英語入試は、3つの大問を90分かけて解く形式になっています。早稲田大学の中でも、人間科学部の英語入試は他学部と比べて独特な内容となっているため、事前に傾向を把握して対策し、本番の入試に挑むことが欠かせません。それではここから、人間科学部「英語」大問①から大問③それぞれの出題内容とその傾向についてお伝えいたします。

大問①短めの長文読解、8題

大問①は、8つの異なる長文に対する読解問題から構成されています。「英語長文が8つある」と聞くと、「多すぎる」「解ききれないのでは?」と思う方もいるかもしれません。ですが、それぞれの英文は180〜280語ほどの文章で、比較的短めなものとなっています。ただ、8題すべてを合計すると1800〜2000語程度になるため、英語の文章を長い時間集中して解き続ける力が必要になります。また、設問自体も英語であるため、日本語で書かれた設問しか解いたことがない人はぜひ、「設問も英語の長文問題」に事前に目を通しておくことをおすすめします。(早稲田大学人間科学部大問①「長文読解」の具体的な対策については、「〜」をご覧ください)

大問②前置詞の空所補充問題

大問②は、「前置詞の空所補充問題」となっています。前置詞の空所補充問題自体は珍しい出題ではないのですが、人間科学部の「前置詞の空所補充問題」には、その難易度を上げているある特徴があります。それは「同じ選択肢をくりかえし使える」「NO WORDという選択肢がある」という点です。もしあなたが、「前置詞はなんとなくで理解している」「前置詞を含むイディオムや熟語はあんまり覚えられていない」という状態の場合、この大問②で高得点を取ることはかなり難しいかもしれません。
一方で、「イディオムの知識には自信がある」という方は、高得点を狙える大問といえるでしょう。この大問②では、「前置詞を含むイディオム表現の知識があるか」ということが非常に高度なレベルで問われています。「bring」に何の前置詞をつければ「〜を引き出す」という意味になるか、「call」にどういった前置詞をつければ「〜を中止する」という意味になるか、といった知識をしっかりと頭に入れておかなければなりません。具体的にどのくらいのレベルでイディオム表現の知識を身につけておかなければならないかについては、「〜」で詳しく述べていますのでご覧ください。

大問③語法の正誤問題

最後の大問は「語法の正誤問題」になります。ここでは、「短い英文の中に、文法的に誤っている表現がないかチェックし選択する」ことが求められます。それだけであれば他大学の出題とあまり変わらないのですが、この大問③も、他の英語入試問題と異なり「文章に誤りがない場合にはEを選びなさい」という独特な指示があります。このような指示があることで、勘で正解を選ぶことのできる可能性がかなり下がります。つまり、「正確に文章構造を把握できなければ正答できない」ということです。「正確に文章構造を把握」し、英文の誤りに気づくためには、日頃の勉強のなかに「長文を読む」「リスニングを聞く」といった学習以外にも、「英文解釈をして、英文構造を把握する」という学習をしっかり組み込んでおく必要があります。大問③では、基礎的なものからかなりハイレベルなものまで、幅広い「英文法」「英文解釈」「英文構造」への理解を問う問題が出題されています。「英文解釈」は、しっかりとした基礎の上に応用を積み重ねていくことで、知識の抜け漏れなく理解を進めていくことのできる分野です。焦ってハイレベルな問題集に取り組むのではなく、自分のレベル感に合った文法問題集から着実にステップアップしていくことをおすすめします。「語法の正誤問題」の具体的な対策についても、「〜」にて触れていますので、ご覧ください。

「傾向」を知り、早稲田大学人間科学部の英語を攻略しよう

早稲田大学人間科学部の英語入試、そのなかで最も特徴的なのは、大問②で出題される、非常にハイレベルな「前置詞の空所補充問題」です。「多くの長文を素早く読み解く力」が必要な問題や「英文構造を見抜く力」が必要な問題は、他大学でも多く見かけますが、人間科学部のような「前置詞を含むハイレベルなイディオムの知識」を問う出題は、他ではあまり見ることがありません。「前置詞を含むイディオムの知識が必要になる」という、独特な早稲田大学人間科学部の傾向をつかみ、必要な知識の勉強に力を注ぐことで、合格までの道のりを真っ直ぐに進んでいきましょう。