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英語の傾向【早稲田大学国際教養学部】

早稲田大学国際教養学部における英語試験の特徴と出題傾向・対策

大学入学共通テストの導入に伴い、早稲田大学国際教養学部の学部別独自試験は、「英語のみ」となりました。したがって、英語の過去問を分析し、対策を練ることが合格への近道となります。そこで今回は、同学部の英語試験の出題傾向を分析し、スコアを着実に取れる方法をお伝えします。

早稲田大学国際教養学部の英語試験の概要

早稲田大学国際教養学部の一般入試における偏差値は67.5と言われており、非常にレベルが高いです。また受験生も多く、毎年5倍前後の倍率があります。とはいえ、ここ3年のデータでは年々受験生が減っており、2021年に至っては3.4倍の倍率しかありません。次回もこれと同等の水準になるとは言い切れませんが、学部別独自入試が「英語のみ」となったことや、倍率が比較的低いことを考えると、国際教養学部を志望している受験生にとってはチャレンジしやすい状況になっていると言えるでしょう。そんな早稲田大学国際教養学部の学部別独自試験は、以下のような構成になっています。

・科目:英語のみ
・英語試験の内容:英検、TOEFL iBT、IELTSといった4技能テストのスコア(20点満点)、筆記試験(80点満点)、計100点 と言う構成になっています。
 
※4技能テストは加点方式のため、未提出でも受験可能

かつては、国語や選択科目をあわせた3科目で試験が行われていましたが、2021年度より大学入学共通テストが導入されたため、学部別独自試験では「英語のみ」の試験となっています。以前は英語4技能テストの配点が15点でしたが、現在は20点満点へと変更されていますので配点には気を付けておきたいところです。

4技能テストの点数について

ちなみに、4技能テストの点数については、以下のように定められています。

英検の場合

・1級→20点
・準1級→14点
・2級→7点
・準2級以下→0点

TOEFL iBTの場合

・95以上→20点
・72~94→14点
・42~71→7点
・41以下→0点

IELTSの場合

・7.0以上→20点
・5.5~6.5→14点
・4.0~5.0→7点
・3.5以下→0点

高校3年生のレベルであれば、英検2級レベル(試験換算では最低でも7点)は合格できる位置にいるはずです。受験を有利に進めていくためにも、出願前までにいずれかの試験を受けておいたほうがよいでしょう。特に、TOEFLのテストは早稲田大学国際教養学部の入試問題に類似した問題が多数出題されています。TOEFLの試験勉強をすることが、同学部の試験対策にもなりますので、TOEFLの問題集や単語集などを使用して効率的に勉強するのがおすすめです。

早稲田大学国際教養学部の英語試験の構成

早稲田大学国際教養学部の学部別独自試験(英語)は
・Readingパート(90分)
・Writhingパート(60分)
の2つに分類することができます。
大問4つの構成となっており、合計で80点満点です。リスニング問題はありません。
試験の細かな内容は、以下の通りです。

問題 内容 目安時間
大問1 長文問題 25~30分
大問2 長文 25~30分
大問3 要約英作文 15分
大問4 自由英作文 10分

試験全体の総語数は3,000字程度となっており、他の学部と比べて特筆して多いというわけではありません。しかし問題文だけでなく選択肢も長文であることが多いため、文章を早く読む力や意味を正確にとらえる読解力は必須です。英語の総合的な知識が問われる問題となっていますので、語彙力や文法の知識はもちろんのこと、それらを応用して英作文を要約する力、長文を読解する力も必要になります。

早稲田大学国際教養学部の英語試験の傾向と対策

早稲田大学国際教養学部の英語試験は
・語彙力
・文法力
・速読力
・要約力
・読解力
が求められるハイレベルな内容となっています。

しかも同学部の別独自試験は「英語のみ」しかないため、英語が得意な受験生や、英語で勝負したいと考えている受験生が必然的に多く集まります。そうした強力なライバルに打ち勝つためには、過去問に基づいた傾向分析と対策が欠かせません。ここでは、ポイントごとに傾向と対策をまとめましたので、受験勉強の参考にしてください。

長文読解の傾向と対策

まずは、長文読解の傾向と対策から見ていきましょう。早稲田大学国際教養学部の長文読解問題は、社会論や科学論に関する問題が例年出題されています。たとえば、2021年の場合には、「社の沿革と展望」「口頭言語と記述言語」「時間のもつ相対的側面」といった文章が3つ出題されており、非常に難解かつ高度な問題が採用されていました。また過去には、「ヨーロッパの植民地化の歴史」「19世紀のイギリスの国民的ヒロイン」といった歴史的な内容をもとにしたテーマが出題されており、独特な言い回しや表現に苦戦した受験生も多かったようです。そのため、受験当日に試験問題を見てうろたえる、ということが無いように、あらかじめ社会・科学的な内容の問題に多数触れておくことが大切になります。先述しましたが、TOEFLの内容に似た問題が出題されることもありますので、早稲田大学国際教養学部の過去問や対策本に加えて、TOEFLの問題集に解き慣れておくのも一つの手です。さらに選択肢が20前後ある問題もありますので、瞬時に適切な答えを選ぶ訓練も必要です。日ごろのルーティンに「難関大学向けの長文対策リーディング問題」や「900字を超える長文の全文要約問題」などを解く習慣を取り入れて、ハイレベルな英語力が身につくようにコツコツ練習していきましょう。

英作文の傾向と対策

早稲田大学国際教養学部の試験で最もネックとなるのは、「英作文」でしょう。出題されるジャンルはそれほど難しくはありませんが、採点に「減点方式」が採用されているため、文法表現の間違い・単語の書き間違いといったケアレスミスが命取りになる可能性があります。英作文は、熟語集や参考書で覚えた例文がそのまま使えないケースも多く、その場で構成を考えて、適切な英語でまとめるという「応用力」が必要です。また2021年は、単なる英作文だけでなく、「グラフを見て気づいた点を述べる問題」も出題されていますので、幅広い角度からの問題に応えられる英語力を養っておかなければなりません。限られた時間内に回答するためには、「速読力」と「読解力」が必要になりますので、複雑な英文の読解が盛り込まれた問題集をこなしたり、CDに合わせて早く読んだりする(理解する)練習をすることが大切です。過去の問題と全く同じ問題が試験に出題される確率は低いですが、最低でも5年分の過去問に触れておき、試験の形式に慣れておくことも欠かせません。ちなみに、早稲田大学国際教養学部の英語の問題には、「英語の文章を読んで日本語で要約する問題」もありますので、文章の要点を抑えて日本語でまとめる技術も必要です。この問題は字数制限がありませんので、どこをどのように切り取るか?は受験生の判断にゆだねられています。余計なところを盛り込んだり、必要なところが抜け落ちたりしないように、ポイントを的確に掴む練習も併せて行っておきましょう。

まとめ

今回は、早稲田大学国際教養学部の独自試験(英語)における英語試験の傾向と対策について詳しく解説していきました。同学部の入試は、4技能テストと筆記試験の2つで構成されています。4技能テストのスコアは無くても受験できますが、このスコアを取得していることで大きなアドバンテージになりますので、出願前までの受験がおすすめです。筆記試験では、単語や文法力はもちろんのこと、速読力や読解力が必要ですので、過去問や問題集を活用して今のうちから解答の精度を高めておきましょう!